金城霊澤(きんじょうれいたく)は、石川県金沢市にある泉である。兼六園随身坂付近の金沢神社のそばにあり、「金沢」の地名の由来とされる。
構造
- 屋根は瓦の宝形造の覆屋。
- 井戸胴は内径が153cm、外径176cm、深さ180cm。
- 敷石は戸室石で四半模様。
歴史
古くは「金洗いの沢」(かなあらいのさわ)と呼ばれていたとされるが(#芋掘り藤五郎の伝説を参照)、金沢神社伝来の棟札では寛政6年(1794年)には金城霊澤と記されている。
文政2年(1819年)に加賀藩十二代藩主前田斉広(まえだなりなが)が兼六園の東南端の泉の周囲に丸い石の井戸胴を造り、瓦屋根の宝形造の覆屋をつくって現在の形となった。井戸胴は内径が153センチメートル、深さ180センチメートル、敷石は戸室石で、加賀藩で特別のところに使われたという四半模様になっている。天井には、竜の絵が描かれている。かつては狩野探幽の作品があったと伝えられるが、傷みが激しかったため昭和初期に旧・山中町(現在の加賀市)出身の画家広田百豊が描き直したものとなっている。
欄間の扁額は市河米庵の書で、彫ったのは武田友月といわれている。
1936年(昭和11年)の大改修を経て、1964年(昭和39年)に復元改築された。
芋掘り藤五郎の伝説
昔々、山科の地に藤五郎と言う男がいた。いつもいつも、山芋掘りをしていた。山芋を洗った後には、沢に砂金が残っていた。それでその沢を「金洗いの沢」と言うようになった。
アクセス
石川県立美術館の東向かいの随身坂からすぐ。
- 金沢駅からバスで20分「出羽町」または「成巽閣前」バス停下車
- 金沢ふらっとバス(菊川ルート)「県立美術館」バス停下車
脚注
参考文献
- 兼六園全史編纂委員会, 石川県公園事務所 編『兼六園全史』兼六園観光協会、1976年12月31日。
- 石川県兼六園管理事務所「兼六園」編集委員会 企画編集. 『兼六園 : 特別名勝』兼六園観光協会, 1987.3
- 橋本確文堂企画出版室 編『特別名勝兼六園―その歴史と文化―・本編』橋本確文堂、1997年2月12日。
外部リンク
- 金沢旅物語 金沢市観光公式サイト 金城霊澤
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