『曠野』(あらの)は、俳諧の撰集で、俳諧七部集の一つ。山本荷兮編。3冊。1689年(元禄2年)3月、松尾芭蕉序。京都の井筒屋庄兵衛刊。
概要
上巻を巻1~4、中巻を巻5~8に分類し、合わせて179名の発句735句を収め、下巻には員外として連句10巻を収める。作者の顔ぶれは、現今の蕉風俳人だけでなく、連歌師や貞門派、談林派の古今の俳人にまで及んでいる。序文の「いささか実をそこなふものもあればにや。いといふのいとかすかなる心のはしの、有かなきかにたどりて、(中略)無景のきはまりなき、道芝のみちしるべせむと、此野原の野守とはなれるべし」という言葉から、芭蕉が蕉風の美進むべき道しるべにしたいとの期待がうかがえる。
脚注

![(雑誌)俳句空間 創刊号 特集 俳句と近代 / 沢好摩 編発行 [35726] 書肆田高](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/item/origin/d7f20d47989dd17608f082d04ddf8e83.jpg?imformat=generic)


